1958年、教員の勤務評定が実施されました。和歌山が拠点となった勤評闘争、続いて安保条約反対、沖縄を返せと毎日が集会、デモ行進の連続でした。勤評は戦争への一里塚といわれてきたことが今も脳裏に焼きついています。今回のアテネオリンピックがなかったら、沖縄の重大事件が新聞の一面に載ったかもしれません。米軍ヘリが沖縄国際大学へ墜落炎上した事故は、まるで沖縄を軍政下においた扱いでした。事故後小泉首相は、市長との面会も断りました。アメリカと仲良くするということはアメリカのいうことに唯々諾々と従うことなのですネ。小泉内閣のもとで日本を戦争をする国に大転換しようとしています。すでにアメリカは日本に憲法9条の改悪を要求しています。自衛隊は世界有数の軍事力を持っているし、有事法制も国会を通しました。もうシステムはできあがっています。ただし実際に戦争を行うには人数が必要です。
8月26日東京教育委員会は、戦略戦争美化の教科書として激しい批判を受けてきた歴史教科書を都立の中学校用の教科書として採択を強行しました。教員の観点を一切排除して採択を強行したことは、国際基準にも反することだと思っています。また扶蓉社の発行する教科書用指導書では、大東亜戦争(アジア、太平洋戦争)がアジアの開放をもたらしたと位置づけた上で、こんな授業展開例を紹介しています。[教師の指示]→『アジア解放に対する日本の功績を2つ書きなさい』と。そして以下の点を確認しています。『◎有色人種が白人人種に勝てることを示したこと』『◎日本人が東南アジアの人々に戦争の仕方を教えたこと』果たして多くの親がこれを学んでほしいと望む内容なのでしょうか?
今回の採択を受けて韓国側も反応しました。全教都職組、都障教組、東京市教連は終日市民団体と共に行動しました。教育基本法を改悪し、公教育を大転換することが狙われています。
過去の戦争が正しかったと子供たちに植え付けなければ戦争ができないわけですから、歪められた歴史教科書が戦争する国家づくりに利用されているわけです。このような企みを多くの人々に広げていき、何としても平和憲法を守りたいものですネ。
(M・K)